先日、テキサス州のヒューストンにあるNASAを見てきました。正確には、NASAのジョンソン宇宙センターヒューストン (NASA Johson Space Center Houston)という名前で、宇宙開発をする人たちが実際に働いているNASA、の隣にある博物館です。
博物館内には、宇宙開発の歴史がわかるムービーが見られたり、展示品があったり、文字通り博物館なんですが、目玉展示として、NASAの敷地を見学できるトラムツアーがあります。 NASAの敷地内に、いくつか観光客に開放している施設があるので、それを見に行くんです。 ツアーと行っても、博物館の入場料以外には追加料金不要です。
博物館全部の事を解説していると長くなるので、この記事ではこのトラムツアー(Tram Tour)に焦点を絞って解説いたします。
NASAのトラムツアーの概要
このNASAトラムツアーは、80人くらいでトラム(バスみたいなもの)に乗って、博物館の隣にあるNASAの敷地に入り、見所を見て、説明をうけて、また博物館に戻ってきます。
これがトラム!(写っているのは全体の1/4くらい)1列に4人乗れて、混んでいると相席になります。ただ3人組だと1列占拠できるかも。なお、Discount Tire社がスポンサーなので、あちこちにロゴが。
見られるスポットは
(1) Mission Control (管制室)
(2) Mockup (実地訓練用の模型)
(3) Saturn V (ロケット、サターン5号)
の3箇所です。
(1)管制室 Mission Control
今は使われていませんが、「ヒューストン応答せよ」で有名なあそこです。本当にこの部屋で宇宙とやり取りしていたんですよ!
(2)実地訓練用の模型 Mockup
名前だけ聞くとショボそうですが、「宇宙飛行士が宇宙で実際に使う器具を、宇宙に行く前に練習するための施設」ということで、実は現役を退いた管制室より最先端!
(3)サターン5号 Saturn V
訳あって発射されなかったけど、本物の宇宙ロケット。もはや言葉は不要。こんなにデカいものが宇宙を飛んでいたのです。
というわけで、どれも見所満載。夏休みシーズン(週末も?)など、混雑しているときは、1+3(管制室とサターン)または2+3(模型とサターン)という組み合わせになります。所要時間はだいたい1時間弱。
サターンロケットは博物館とNASAのほぼ中間に置いてあるので、どの組み合わせになろうと強制的に見ることになります。
しかし、私が行った閑散期(11月上旬の平日)は、1+2+3という全ての見所を回るツアーに変更されていました!
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ヒューストンのNASA、繁忙期と閑散期の違い
さて、わたくしNASAには繁忙期と閑散期、どちらも行ったことがあります。
当たり前のことだけど、繁忙期と閑散期はけっこう違いがあります。繁忙期はにぎわっていて、それなりに楽しいのですが、がっつり見るならがぜん閑散期がおススメです。といっても、閑散期がいつなのかいまいち分かりませんが…(たぶん夏休みとかクリスマスとか長期休暇とか連休と縁のない平日は閑散期のはず)
繁忙期のNASAトラムツアーの特徴
・高校生らしきバイトが多い(特に見ている分には影響なし)
・10分おきくらいにトラムツアーが始まる
→でも30分~60分くらい並ぶ必要がある(前言撤回。並ぶ時間がけっこう長い…)
・ロケットの前で解散 (次以降来るトラムにのって好きなタイミングで博物館へ戻る)
→好きなだけロケットを眺めていられる
繁忙期はとにかく混雑するので、ひっきりなしにツアーが出ています。記憶が怪しいですが、たしか10分だか20分おきに何かしらのツアーが発車していたはず。毎回満員になるので、行列になります。
閑散期のNASAトラムツアーの特徴
・ツアーの時間は30分おき(結構タイミング合わせないといけない)・空いている(一応満員になったら次のツアーに乗る羽目になるけども)
・たっぷり見られる。 (管制塔も模型も見られるのは閑散期ならでは!)
・ロケットにすら解説がある?(後述)
・ロケット見学が終わったらトラムに戻って博物館で解散
→自分のペースでロケットを見ていられない。結構デカいので見るのに時間がかかるのだけど、途中で切り上げる羽目に...
がぜん閑散期の方がたくさん見られておすすめなのですが、解説のおじさんの説明が何となく淀んでいた。繁忙期はたくさん説明するからエンジン全開ですごいトークも弾んでいたような記憶があるのですが、閑散期は何となく省エネモードで、トークに迫力がなかった。
説明員のおじさん。2回行って2回とも同じ人にあたった。
閑散期だけ?ロケットの解説
さて、私が訪問したタイミングがたまたまラッキーだったのか、閑散期の特典なのか、ロケット見学をしようとすると、係員のおじいさんが解説をしてくれました。繁忙期に行った時はそんな解説はなく、ひたすら自分でロケットを見るだけでした。
彼はNASAのOB(ロケットエンジニア)で、ボランティアで解説をしていると言っていました。この解説がめちゃくちゃ面白かった。
覚えている範囲で書き留めておくと、
ロケットは高度によって随時燃料タンクを切り離していく。最初の燃料タンクに入っている燃料はとても高価で、ロケットを飛ばすうちにNASAはお金がなくなった。 (ここに飾ってあるロケットもお金がなくて飛ばせなかったうちの1つ...他にもスミソニアン博物館とフロリアに飛ばせなかったやつがいる)
最初の燃料タンクはこんなに大きいのに数十秒で燃料を使い果たし(燃費換算するととんでもない効率に…)、すぐに切り離されてしまう。
次の燃料タンクには、水素と酸素の混合物が入っている。ロケットの推進にはベストな組み合わせ。さっきのタンクにも水素と酸素を入れたいところだけど、これらは密度が軽いため、同じ距離飛ぶにはさっきの10倍の大きさのタンクが必要になってしまって、そんな大きなロケット飛ばせる発射台を作る技術はない。
そしてこのタンクもすぐに空っぽになるので、切り離して次のエンジンを動かす…
とここまでワクワクするような説明をしたところで、まさかの「トラムが発車するよー」との無粋な声。なんと、彼の解説時間はトラムのタイムスケジュールと一切連動していなかったらしい。渋々話は終了で、みんなトラムに戻って、トラムツアーはおしまいとなるのでした。
この他にも、宇宙センター内にはたくさんの見所があります。宇宙の石とか、実際に使ってた計器とか、館内の再現とか。売店も充実しています。また、観客参加型の宇宙生活ショーとか、宇宙の様子をみるフィルム上映とか、そこそこタイムテーブル制のものが多いので、けっこう時計と相談しながら回ることになります。私はもう何回か行ったものの、全然見れていない上映がけっこうあります。 (だいたい30分程度の上映・上演時間で、だいたい1時間刻みで行われる)
レストランが内部にあって、一日中楽しむことができるNASAのジョンソン宇宙センター。ヒューストンに行くことがあったら、ぜひとも立ち寄ってみてください! 宇宙にあんまり興味がなくても大丈夫。 入り口付近で上映している15分の映像を見ると、いっきに宇宙開発に興味がわいてきますよ!
なお、チケットは当日窓口で購入できますが、インターネットで事前購入して自分でチケットを印刷して持って行けば、なんと5ドルも安くなるので絶対おすすめ。(購入日から1年間有効)
オンラインで買うと大人料金が18ドル程度ですが、この2倍の値段でも満足できちゃうかな、というお得な価格設定です。 (なお、別途駐車場で5ドル程度とられます…)
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行く前に名作漫画「宇宙兄弟」を読んででテンションを高めましょう。ちょっと前だったら映画アポロ13 とかだったんでしょうね。
難しい話は行った後に勉強すると、すんなり入ってくるかも。
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